株式会社ジェネックス

Keywords

#AI#AWS#機械学習#SageMaker#Lambda#S3

地方中小企業が接しやすいアジャイルなプロジェクトとクラウドインテグレーターの条件

Client

株式会社ジェネックス

愛知県碧南市を拠点とする総合エンジニアリング企業。快適で住みやすい社会環境を次世代へ残すべく、太陽光発電や風力発電、地熱発電、バイオマス発電などの再生可能エネルギー事業を、地域社会に根付いた形で展開している。

http://www.jenex.co.jp/

ヘプタゴンが
お手伝い
したこと

  • 人手に頼っていた膨大なデータから目的となるデータを抽出する作業の効率化をお客様とともに実施
  • お客様が抱えていた「作業に多くの時間と担当者の豊富な経験が必要」という課題の解決に貢献
  • お客様は課題だけを共有し、専門的な工程は当社主体で進める方法でお客様負担を最小限に

株式会社ジェネックス様 (http://www.jenex.co.jp/) は、愛知県を拠点として再生可能エネルギー事業を展開するエンジニアリング企業です。そのうち太陽光発電事業では、自社で太陽光発電所を設置し、得られた電力の販売を実施。発電所の設計や施工に加え、用地の調達や整地、メンテナンスをすべて自社で行っています。

ヘプタゴンでは、これまで AI やクラウドを活用した効率化の知見やノウハウから、お客様と共に業務改善を実施。これまで人手に頼っていた「膨大なデータから目的となるデータを抽出する作業」の効率化を通じて、お客様が抱える「作業に多くの時間と担当者の豊富な経験が必要」という課題の解決に貢献しています。

今回、中小企業における AI プロジェクトの進め方や接しやすいクラウドインテグレーターの条件を、担当者の加藤 久貴様 (以下、加藤様) より詳しくお話を伺いました。

要望のヒアリングからシステムを作り上げるスピード感と、考えを上手く汲み取るコミュニケーションの巧さが成功の鍵

– 今回のプロジェクトの進め方は加藤様から見ていかがでしたか?

加藤様 : 今回のプロジェクトは、要件定義以降の具体的な課題の解決方法をヘプタゴンで考えていただき、段階を踏んで出来上がったもののブラッシュアップを重ねる、アジャイルなやり方で進めていただきました。

この方法のおかげで、当社の要望や困りごとに寄り添いながらも、スピーディに物事が進んだ印象です。当社のメンバーは AI やシステム開発について知識のない者がほとんどで、当初はプロジェクトがうまく進むか不安でしたが、実際は AI やシステム開発に関して深く関与することなく、当社が普段行っている業務のやり方や抱えている課題を伝えただけで事が進んでいます。

システム開発を伴うプロジェクトは、難しい専門技術の理解や厳密な要件定義が発注側に求められ、開発に着手するまで多くの労力を必要とするのが一般的です。今回のやり方は、発注側である当社の負担が少なく、非常に助かりました。

– 今回のプロジェクトがうまくいったと考えられる理由を教えてください

加藤様 : 実際に動くものを見ながらプロジェクトを進めたことで、できそうなことや諦めなければならないことの決断など、進むべき方向の軌道修正を上手く行えたのが、うまくいった理由です。

プロジェクト開始当初、開発した AI の性能が想定を下回り、一度は諦めそうになりました。しかし、不完全ながらも実際に動くものが議論の場にあったことで、AI やシステム開発の専門家ではない当社のメンバーから現場目線の改善意見やアイデアが多く登場し、最終的には当社の考えをしっかり反映したシステムを成果物としていただきました。

当社が提案したシステム構成図

ヘプタゴンはプロジェクトの進め方だけでなく、当社とのコミュニケーションも非常に上手かった印象です。要件が定まらないプロジェクトはどうしても、担当者の理解度や判断力によって進み具合や成果物の出来映えが左右されがちですが、ヘプタゴンは当社の中で曖昧な部分を上手く汲み取り、どのように AI で実現するかを考え、開発に繋げていただけたと思っています。

ヘプタゴンのように専門性が高く、中小企業や地域の事情を理解する企業へ話してみるのが第一歩

– 今回のプロジェクト支援を、ヘプタゴンに依頼した背景を教えてください

加藤様 : 今回、プロジェクト支援をヘプタゴンに依頼した一番の決め手は、当社が抱える課題に対して柔軟に対処していただけそうな印象を持ったことです。

当社がシステム開発を伴うプロジェクトに不慣れだったり、そもそも太陽光発電事業の業務に AI が活用できるか未知数だったりしたため、支援先には仕様が定まったシステムをしっかり作っていただくよりも、変わる可能性のある要求へ柔軟に対応できることを強く求めていました。

また、初回打ち合わせでスタッフ全員がフルリモートワーク勤務しているとお伺いしたとき、ヘプタゴンが「業務遂行のための洗練された環境で仕事をしているプロフェッショナル集団」に見え、きっと良いものを作っていただけると予感したのも決め手の一つです。

– 今回のプロジェクトの進め方は地方の中小企業にどのようなメリットがあると感じましたか?

加藤様 : 「顧客は課題だけを共有して、要件定義以降はヘプタゴンのような専門家が中心となってプロジェクトを進行する方法」は、専門家を持たない中小企業にとって、支援を依頼するハードルが下がるように感じました。

我々のような地方中小企業の DX 推進は、ヘプタゴンのような専門性が高く、中小企業や地域が抱える事情を理解できるシステムインテグレーターやシステム開発会社の存在が鍵です。特に AI などの先端分野は言葉を聞いたことがあっても、具体的に何ができ、業務の何に役立つのかまで考えられない事業者が、現在は多いのではないでしょうか。

今回のプロジェクトと同じようなやり方は、中小企業に取り入れやすく進めやすい良い方法です。伴走支援に乗り気な地域のシステムインテグレーターやシステム開発会社を身近で見つけたら、IT や DX は難しいとか、自分たちと関係ないとかと避けず、困りごとを素直に相談することが DX の第一歩だと思います。

株式会社ジェネックス 加藤 久貴さま

– 今後、AIやクラウドなどのテクノロジーをどのように活用したいですか?

加藤様 : プロジェクトを進める中で、太陽光発電事業以外でも AI 導入による改善が行えそうな業務がいくつか見えてきました。

例えば、社内で行われている人力での設備監視ログ確認やアラートの発見作業。AI を取り入れたシステムにこれらを任せることで、24 時間体制で設備を監視できたり、人間しかできない仕事に従業員を回したりできると考えています。

当社の事業は多種多様な設備を取り扱うので、すべての設備を一括で扱えるシステムを作るのは困難を極めます。ですが、今回作っていただいたものの改善と共に、実現へ進んでいければと思いますので、今後ともよろしくお願いします。