株式会社ねこまた

Keywords

#内製化#AWS#クラウド#IoT

案件規模が10倍以上に!ねこまたとヘプタゴンが生み出した、クラウドネイティブ型のIoT開発

Client

株式会社ねこまた

宮城県仙台市を拠点とするIoT開発に強みを持つアプリケーション開発会社。職人気質のエンジニアを多数擁する「IT業界の町工場」として、高度な技術力と最先端技術を活用した「新しいものづくり」による価値をお客様に提案している。

https://necomata.co.jp/

ヘプタゴンが
お手伝い
したこと

  • ヘプタゴンのフルマネージドサービスとコンサルティングサービスで、IT インフラ領域の懸念が解消でき、自社の得意領域であるアプリケーションの開発に注力できた
  • 社内にクラウドや AWS の知見だけでなく、クラウドネイティブの考え方が浸透し、Amazon Rekognition を使った顔認証ソリューションなど高付加価値な提案が可能になった
  • クラウドネイティブの考え方に基づき、クラウドや AWS の利用を前提とすることで、案件規模が10倍以上になるほど提案の幅が拡大した

株式会社ねこまたは、2014年に仙台で創業したソフトウェアとハードウェアを連携させたシステム開発に強みを持つ、先進的なアプリケーション開発会社。同社は機械やセンサー、Raspberry Pi、OS、クラウドコンピューティングサービスなどを様々な通信手段で接続する IoT の PoC (Proof of Concept : 概念実証) を得意とし、地方の開発会社だからこそできる先進的な取り組みへ積極的にチャレンジしています。

ねこまた社が地方国立大学の依頼で開発を進めたIoTプロジェクトに、ヘプタゴンはコンサルティングサービスを通じて、AWS を用いたクラウドインフラ設計支援を行いました。

ヘプタゴンの支援により、クラウドネイティブな考え方が浸透したという同社。AWS やクラウドの活用が進んだことでお客様への提案が広がり、案件規模が10倍以上になったと語るのは同社取締役/CSO 木川 祥一様。ヘプタゴンの支援によって生まれた開発スタイルへの変化とその影響について、木川様よりお話しいただきます。

仙台を拠点に先進的な IoT 開発実績を有するねこまた

ねこまた様の事業概要について教えてください。

当社は、ソフトウェアとハードウェアを連携させた IoT 開発を強みとしたシステム開発会社です。大手の開発会社とは異なるのは、地方の開発会社だからこそできる先進的なプロジェクトへの取り組みです。IT業界の町工場のようなイメージで、アプリケーション開発の職人が IoT やクラウドネイティブ開発など先進的なものづくりを、プライドをもって受け入れるのが私たちの特徴でしょうか。

お客様から相談いただいた技術の知見が社内に無くても、新しい技術を習得する機会だと捉えて、学びながら創意工夫し、形にします。そのため、当社の社員はプラットフォームや言語など新しい開発手法に積極的にチャレンジしますし、何よりものづくりでお客様の要望を叶えることにプライドを持っています。

大手開発会社とは異なる強みとして、社員一人ひとりが専門的な技術力を有しているそうですね。

私たちはものづくりのプロ集団として、新しい技術に対して貪欲です。モバイルアプリや Web アプリ、IoT やAI の PoC だけでなく、試作として回路設計して基板を作るところまで当社は率先して行ってます。

株式会社ねこまた 取締役/CSO 木川 祥一様

ヘプタゴンの伴走型支援によって成果を収めた地方国立大学との産学連携 IoT プロジェクト

コンサルティングサービスによる伴走型支援を受けた、地方国立大学の IoT プロジェクトについて教えてください。

地方国立大学と民間企業が産学連携し、熱中症防止の研究成果を社会実装するための PoC として実施したプロジェクトです。具体的には、屋外作業員の熱中症予防や体調管理などを目的に、ヘルメットへ生体情報を計測するセンサーを取り付け、そのデータをクラウドへ送信するアプリケーションの実装を行いました。

プロジェクトを進めるにあたって、アプリケーション開発は社内に知見のある人材がいたので大きな問題はありませんでしたが、データを蓄積するプラットフォームの IT インフラの設計やその保守は社内に扱える人材がおらず、知見が不足していました。大量のセンサーデータを受信するときのサーバー負荷など懸念事項が多岐に渡るなか、AWS の導入やクラウドネイティブ開発に知見があり、ワンストップで支援できる会社を探して出会ったのがヘプタゴンでした。

産学連携 IoT プロジェクトのアーキテクチャ図

「アプリはねこまた、AWS はヘプタゴン」のクラウドを活用した協働

数ある企業から、ヘプタゴンをパートナーに選んだのは、何が決め手になりましたか?

プロジェクト当時、私は当社の開発案件とクラウドはコスト面で見合わないと考えていました。敷設して終わりのオンプレミスと異なり、クラウドは利用した分だけ料金が青天井で加算されるイメージがあり、適正なコストの想定が難しかったからです。ヘプタゴンはそんな当社の悩みを聞いてくださり、保守を行うフルマネージドサービスと合わせてクラウド利用料を月額固定とする提案をしてくれたので、思い切って依頼しました。

当初は他社には無いコストメリットにヘプタゴンの魅力を感じましたが、プロジェクトでの動きを通じてヘプタゴンの伴走型支援にコスト以上の価値を感じています。同プロジェクトは、ステークホルダーである大学の教授に仕様を相談する場面が多々ありました。このとき、ヘプタゴン代表の立花さんは必ずその場に同席してくださり、アプリケーションと IT インフラの繋ぎこみの部分を私たちに代わり教授に説明するなど、当社だけでは知見が乏しい部分を取り持ってくれたのはとても心強かったです。

ヘプタゴンによる支援の効果について教えてください。

ヘプタゴンの支援はコストに対してとても高い品質だと感じました。プロジェクトの IT インフラ部分を提案から構築、運用・保守までのすべてをお任せしたのですが、大量のセンサーデータを受ける場面でも安定した稼働を実現して頂いてます。また、私たちだけではトラブル発生時の迅速な判断と対応が遅れ、お客様へ迷惑をかける場面があったと思うので、ヘプタゴンは頼りになる存在でした

IT インフラの領域をヘプタゴンへ任せたことで人材と知見の不足に対する懸念が解消され、当社は得意分野であるアプリケーション開発に注力できました。こうした協働体制のおかげで、このプロジェクトはお客様へ最高のものづくりが提供できたと胸を張って言えます。

案件規模が10倍以上に増えた「IT業界の町工場」が推進するクラウドネイティブな社内変革

ヘプタゴンの支援を受けた後、ねこまたのビジネスについて何か変化はありましたか?

ヘプタゴンの支援を通じて、大規模アクセスが見込まれる、技術的に難易度の高いウェブアプリケーション開発案件も自信を持って受けられるようになりました。支援を受ける以前は案件規模が平均数百万円ほどだったのですが、最近は数千万円ほどの案件も受けられるようになっています。

これには、ヘプタゴンの支援を受けて起こった「2つの変化」が背景にあります。

1つ目は「当社とヘプタゴンが協働してプロジェクトを進める体制や関係性ができたこと」です。大学のプロジェクトを終了した後もヘプタゴンとの関係は継続し、当社がウェブアプリケーション開発で携わる案件に、信頼性が高くスケーラビリティのある IT インフラ環境構築と保守・監視で支援を頂いています。私たちはアプリケーション開発のプロとして自社の強みを高めたいので、IT インフラなど自社ではまかないきれない専門性の高い領域では、今後もヘプタゴンへ支援をお願いするつもりです

2つ目は「ヘプタゴンの支援や協働を通じて、社内に AWS サービスの知見やクラウドネイティブの考え方が蓄積・浸透したこと」です。クラウドや AWS の基本的な考え方だけでなく、サーバレスなど新しい知見を得たことで、お客様に対する提案の幅が広がりました。最近はクラウドや AWS の利用を前提に案件を進めるだけでなく、クラウドと連携したIoT開発やAI開発、Amazon Rekognition を用いた顔認証ソリューションなど高い付加価値を実現した実績が増えています。

今後の展望について教えてください。

案件での AWS 導入実績が増え、社員もクラウドの存在を当たり前とするクラウドネイティブな考え方ができるようになりました。AWS 関連の技術イベントに当社社員が登壇する機会も増えてきました。今後は、社内で AWS 認定取得を推進し、AWS パートナーパスの取得、運用体制構築にも力を入れたいと考えています。

クラウドネイティブな考え方を社内で培い、お客様へ広げることで、AI やブロックチェーンなど最先端技術を活用した「新しいものづくり」を、仙台からもっと提案していきたいです。