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株式会社 Adansons 様

2022/05/23
(今回支援を行った Adansons.ai (https://adansons.ai/) )

株式会社 Adansons 様は、国立大学法人 東北大学発の AI スタートアップ企業です。 独自の新理論 AI「参照系 AI」の研究開発および、音声・振動/生体データ/映像などの時系列データ解析による異常検知解析サービスや、バイタルデータ解析による健康状態分析サービスの提供を行っています。

ヘプタゴンでは、これまでに培った AWS に関するノウハウや知見をもとに、クラウドを用いた IT インフラ構築・運用体制の内製化支援を担当。AWS に関する技術だけでなく、事業運営におけるインフラの考え方やクラウドネイティブなマインドの伝承をお客様に伴走する形で実施し、当社の支援を受けた担当者を中心にインフラチームが立ち上がる土台作りに貢献いたしました。

代表取締役 CEO 石井 晴揮 様

— Adansons さんの社内にあった課題感と、インフラ内製化に踏み切った理由をお願いします。

Adansons 石井様 (以下、石井):弊社はAIアルゴリズムの会社で、その技術力を強みとしています。ただ、これを事業として広げていくためには、多くの人が使えるシステムへ変えていく必要がありました。そのための課題は多く、多数のAI開発・運用に耐えうるインフラであること、プロジェクトごとの認証機能があること、弊社の技術が外部へ流出しない強固な設計にすることが求められました。

私たちはエンジニア集団なので、公開されているドキュメントや技術ブログを読んで勉強すれば、インフラを構築するだけならできると思います。ただ、その方法を取ることで部分最適化されたインフラになる懸念と、AWS全体のことやインフラに対する要求を正しく理解し、将来の事業発展を踏まえた設計を行う必要性の2つを感じていました。これらを妥協してしまうと、後に誰も把握できていない、技術的負債になることが十分考えられたので、全部を把握している専門家の元でちゃんとやりたい。でも社内や周囲にできる人がいない。そんな状況でした。

ー「内製化するならば、最初はAWSのことを全部わかっていて、監督できる人にお願いしたい」とお考えになったのですね。

石井:はい。最初は自社サービスは自分たちで作っていくという考えのもと、自社だけでAWSの利用を検討していましたが、それをどう使ったら当社の状況において最適になるのかを、本や技術ブログで得た知識だけで判断するのは難しいという結論に達しました。

ヘプタゴン 立花 (以下、立花):技術ブログで多くの人が情報共有をしているので、そういったものを読んで動かすだけなら技術力があれば十分できると思います。ただ、それが自社にとって最適かどうか、運用し続けられるかは、専門的知見がないと判断しづらいですね。

ー ヘプタゴンに依頼した経緯を教えていただけますか。

石井:ご紹介を通じてヘプタゴンさんと繋がったあとに、主催されたAWSのセミナーに参加させていただきました。そこで感じた印象は「エンジニアのみなさんが、しっかりされているな」というものでした。

今回、内製化に向けたパートナーを選ぶ上で、先ほど挙げた「自社のやりたいことができるインフラ構築」「部分最適にならない、将来的な展望も見据えたクラウドアーキテクチャ設計」といった当社の事情を汲んだ提案ができるだけでなく、担当者との関係性や業務のイメージが具体的に持てるかが一番重視したいポイントでした。AWSを使うこと自体は決めていたので、AWSに特化していて、素晴らしいエンジニアがいらっしゃる企業という点が、ヘプタゴンさんにお願いした決め手です。

ー 一緒に仕事してみてどうでしたか。

石井:技術的なことはもちろん、コミュニケーションの面でも迅速で丁寧な対応をしていただきました。社内でも「石澤さん(ヘプタゴンの担当者)がマジで凄い」と話題に上がったほどです。管理する側の視点で言うと、担当者間でのミーティングには立花さんにも参加していただき、凄く安心感がありましたね。

立花:Adansons さんからは2名の担当者がいらしたのですが、こちらから提示した情報の吸収力が凄い。今回はこれまでやったことのないアーキテクチャだったと思うのですが、毎週か隔週くらいでレクチャーすると、次回のレクチャーまでにお伝えした内容を完全に理解してくるという感じで。教えがいがあってこちらも楽しかったです。伝えたいことが伝わっている手応えがあって、レベルの高い話ができたと感じています。

(サーバレスやフルマネージドサービスを中心としたインフラ設計を支援)

ー 期間はどれぐらいでしたか。

立花:最初の3ヶ月で立ち上げとAWSを用いたインフラのリリースまでを実施。その後、定着に向けたフォローアップを3ヶ月ほどやったので、全部で半年くらいです。すべてオンラインでやりました。

ー 内製化した後はいかがですか。

石井:非常に順調です。担当した二人が責任者となって、他の社員にも仕事を振れるようになったのが一番の成果です。二人とも当社の中ではプロのエンジニアとして活動していますが、当時はまだ大学生だったんですよね。

もちろん内製化支援を受ける前に自分たちで使ったことはあったのですが、AWSほぼ未経験から一企業のサービスを支えるインフラエンジニアとして成長したことに加え、その後のISMS認証取得においても中心となって動いてくれたため、ヘプタゴンさんからノウハウをうまく引き継げた、内製化ができたと、自信を持って言えます。

立花:受け渡した後は自分たちがいない方がいい、自分たちがいなくても回るのが、正しい内製化支援の姿だと思っています。単にインフラを一緒に構築して引き渡すだけではなく、カルチャーやマインドなど、システム以外のところも含めて伝えるということを意識しています。Adansons さんは、そこもしっかりと汲み取ってくれたから、他の人にも伝えられたんだと思います。

ー ヘプタゴンの内製化支援サービスを利用して、社内の体制等で変わった部分はありますか。

石井:当社はスタートアップ企業なので「いる人でやるしかない」というスタンスがスタート地点でした。専任チームも特になくて、AI担当のエンジニアが「経験はあります」というレベルでインフラ側もやっていました。

ヘプタゴンさんの支援を受けることで、インフラ構築や運用のポイントがわかり、役割分担もできて、マネジメント可能な状態になったというのが一番変わった部分です。後から入ったエンジニア2名が、役割分担された部分を担えるようになったことで、組織的に動けるようになったと実感しています。

ー 立ち上げからインフラ構築、フォローアップの3フェーズのうち、大変だった時期はありましたか。

石井:立ち上げの段階で、どうしてもお互い情報の非対称性がある時期です。丁寧なコミュニケーションをしてくださったので、うまくいくことができました。私たちはこういうことをしたいという想いがある一方、ヘプタゴンさんは「AWSでできること」を把握している。当社の要望をどう伝えるか、AWSのどのサービスが当てはまるか、どういう手順で物事を進めればよいか。それらのコミュニケーションが一番労力がかかる部分ですが、毎週のミーティングでは親身に対応をしてくれましたし、チャットツールで質問をした際も返信がとても早く、丁寧にお返事をいただいて助かりました。

あとは、私たちが悩んでいるところを一緒に悩んでいただけたことです。支援いただいた半年間の中で決まったやり方が存在しないケースにあたることもあったのですが、それでも何らかの意思決定をしなくてはいけない時に「貴社内で考えて持ってきてください」ではなく、その意思決定をするための検討段階から一緒に考えていただきました。そこから入っていただいた時は、とても心強かったです。

ー ありがとうございました。

インタビュー、記事作成:若栁 誉美(しろくろうさぎ)